2016年10月27日

トヨタ自動車、新型ボート「PONAM-28V」を発売

-新感覚の乗り心地を実現するトヨタハイブリッドハルを採用-

 

主な特長
  • FRP、アルミ、カーボン繊維といった、3つの構造部材を融合した次世代ハルにより、新感覚の乗り心地と高剛性・軽量化を実現
  • 自動車の制御技術を応用した操船支援システムにより、停船時の位置や方向を自動で保持
  • 流麗なフォルムと高級感のある広いインテリア

 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、新型ボート「PONAM*1-28V」を開発し、直営のトヨタマリン営業所と全国のトヨタマリン販売店50社を通じて、10月27日より発売した。

PONAM-28V<オプション装着艇>

PONAM-28V<オプション装着艇>

 「PONAM-28V」は、高い走航性と乗り心地を追求するとともに、キャビンの高級感、居住性にもこだわった「プレミアム スポーツクルーザー」として開発した。主な特長は、①ヤンマー(株)(以下、ヤンマー)と共同開発した新感覚の乗り心地のトヨタハイブリッドハルの採用、②自動車の制御技術を応用した操船支援システムの採用、③PONAMシリーズのデザインを踏襲した流麗なフォルムと高級感のあるインテリアの3点である。
 「PONAM-28V」は、2016年3月にジャパンインターナショナルボートショーに出展した「TOYOTA-28 CONCEPT」を商品化したものであり、製造をヤンマーに委託している。
 なお、「TOYOTA-28 CONCEPT」は、そのデザインが評価され2016年度グッドデザイン賞を受賞した。

 「PONAM-28V」のエンジンは、「PONAM-31」でも採用しているランドクルーザープラド(海外向け)の3.0L直列4気筒直噴ディーゼルエンジンを船舶用にチューニングすることで、高出力を実現しつつ、低エミッション、低燃費、低振動、低騒音を達成している。さらに、1基掛けエンジンでは世界初*2となる1軸TVAS*3など、自動車技術を応用した制御システムの設定により高い操船性を確保している。価格については、高性能、高級感を持たせながらも、エントリーモデルでは1,920万円(消費税抜き)と2千万円を下回る価格を実現した。

 これまでトヨタは、全長35フィートの「PONAM-35」、31フィートの「PONAM-31」を展開しており、28フィートの「PONAM-28V」の発売により、PONAMシリーズでのラインアップの充実を図った。
 トヨタは、今後も「海」のフィールドでも魅力あるモビリティ商品を開発し、お客様に豊かなライフスタイルを提供することを目指して、マリン事業に取り組んでいく。

*1
PONAM
マオリ(ニュージーランド先住民族)語のニュージーランドの南島を意味するWaipounamuからの造語
*2 2016年10月現在。トヨタ自動車調べ
*3
TVAS(トヨタ バーチャル アンカー システム)
自動制御で船体の位置や方向を保持する操船支援システム
販売目標隻数
  • 年間24隻
メーカー希望小売価格(税抜き)オプション・法定安全備品・進水諸経費・輸送費などを除く
  • 19,200,000円
    Eグレード[20,736,000円(税込み)]
    23,200,000円
    Sグレード[25,056,000円(税込み)]
主な特長
  1. 新感覚の乗り心地の、トヨタハイブリッドハル
  • ハルには、次世代型の「トヨタハイブリッドハル」を採用。「素材」「構造」「形状」といった3つの観点で大幅な見直しを行い、FRPとアルミが持つそれぞれの特長を活かし、さらに、カーボン繊維を加えることで、FRPハルと比較して約7倍の高剛性を実現。アルミハルとの比較で船体重量も約10%を低減した。さらに、複雑な曲面形状の成形が可能となり、走航性能のアップと生産性向上の両立を実現した。また、量産では日本初*4となるインフュージョン成形*5を採用し、素材密度を向上させた高強度の成形を可能とした。このトヨタハイブリッドハルにより、走航時の推進抵抗が低減し、凌波性や旋回性が高く、衝撃・振動の少ない、快適な乗り心地を実現した
*4 2016年10月現在。トヨタ自動車調べ
*5 真空圧によって樹脂を充填、含浸させるFRPの成形法
トヨタハイブリッドハル
  1. 自動車の制御技術を応用した、操船支援システムの搭載
  • 1基掛けエンジンでは世界初となる1軸TVASを開発し、PONAMシリーズでは初めて28フィートクラスに設定。最新技術の導入により、船首方向だけでなく船尾方向においても風・潮を感知する位置制御も可能とした。停船時の船体位置の保持や、流し釣り時での船首方位の保持など、4つのモードを備えており、様々なシチュエーションにおけるマリンレジャーの楽しみをサポート
TVASディスプレイ
  1. PONAMシリーズのデザインを踏襲した、流麗なフォルムと高級感のある広いインテリア
  • カーデザインで採用している複雑な3D曲面の造形処理のノウハウを取り入れ、立体的なフォルムと曲線美を追求。流麗な面とダイナミックな線を両立し、遠目でもPONAMシリーズと分かる、ボリューム感のあるオリジナルデザインを採用
  • 設計自由度の高いハイブリッドハルにより、従来のアルミハルでは困難であった斬新なデザインが可能になった。また、最新のシミュレーション解析を用いて滑走面の推進抵抗を低減する滑らかな船底形状を実現
  • キャビンは、白色を基調とした清潔感のある広々としたデザインとし、落ち着きのある開放感に満ちた室内空間と、使い勝手のよいレイアウトを実現
キャビン内インテリア

キャビン内インテリア

主要諸元
全長/全幅 [m] 9.14/3.16
重量 [kg] 3,640
総トン数 [t] 3.8
エンジン 名称 M1KD-VH
排気量 [cc] 2,982×1
出力 [kW(PS)] 191(260)×1
ハル トヨタハイブリッドハル
燃料タンク [L] 330
清水タンク [L] 56
定員 [人] 12
航行区域 平水、限定沿海、沿岸
PONAM-28Vの商品情報はこちら
http://www.toyota.co.jp/marine/

以上

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