Oct. 09, 2017
WRC 第11戦 ラリー・スペイン デイ3
ターマックで速さを示したハンニネンが総合4位でフィニッシュ
10月8日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリー・スペインの最終日となる競技3日目、デイ3がスペインのサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合4位でフィニッシュした。
#11号車(ユホ・ハンニネン、カイ・リンドストローム)
ラリー・スペインのデイ3は、サロウのサービスパークを中心に、6本のターマック(舗装路)SSが行なわれた。その合計距離は74.26kmと3日間でもっとも短いが、3本のステージを、途中にサービスをはさむことなく各2回走行するため、大きなミスは許されない。ターマック初日のデイ2で2本のSSベストタイムを刻み8位から4位に順位を上げたハンニネンは、デイ3でも安定した走りを続け、午前中のSSでは3番手タイムを2回記録。4位の座を堅守し、2戦連続となる4位フィニッシュを果たした。ハンニネンが最後にラリー・スペインに出場したのは2011年だが、そのブランクをまったく感じさせない力強い走りを実践。ヤリスWRCのターマックでの進化を、タイムと結果で証明した。なお、デイ2で総合6位につけていたラッピは、デイ3のSS15でクルマをガードレールにヒット。ダメージを負って走行不能となり、リタイアに終わった。
#11号車(ユホ・ハンニネン、カイ・リンドストローム)
- トミ・マキネン(チーム代表)
- 4位というユホの結果を嬉しく思います。金曜日のグラベルでは3名のドライバー全員が苦戦しましたが、ターマックでのヤリスWRCのパフォーマンスは非常に高く、ユホは本当に素晴らしい走りをしてくれました。また、チームの不断の努力が結果となって表れ、報われたのも喜ばしいことです。今朝のエサペッカのリタイアは残念ですが、きっと彼はこの週末から多くを学んだはずです。ヤリ-マティの戦いが早々に終わってしまったことも残念ですが、クルマのポテンシャルは十分に高いと思えたラリーでした。
- ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC #11号車)
- 結果には心底満足しています。昨日と今日は、自分のこれまでのキャリアの中でもっとも楽しく感じられた2日間でした。昨日は本当に素晴らしい走りができ、今日は前の選手とのタイム差が大きく開いていたので、とにかく安定した走りを心がけました。ヤリスWRCはターマックでとても走りやすく、タイムを出すために大きなリスクを冒す必要がなく、クルマを信頼して走ることができました。私は長い間ラリー・スペインに出ていませんでしたが、それでも上位争いに加われたことは、私にとって非常に重要なことです。
- エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)
- 路面の変わり目で、クルマが予想以上に滑ってしまいました。あれほど大きくグリップが変わるとは思っていませんでした。今後に向けて、またひとつ課題が見つかったと思います。正直なところフラストレーションが溜まる週末でしたが、このラリーでヤリスWRCの経験を積むことができ、また土曜日の午後にそこそこのスピードで走ることができたのは、収穫でした。クルマはターマックでも非常に良いフィーリングだったので、ポジティブな要素も多かったと思います。
- ラリー・スペイン デイ3の結果
-
- 1
- クリス・ミーク/ポール・ネーグル(シトロエン C3 WRC)3h01m21.1s
- 2
- セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(フォード フィエスタ WRC)+28.0s
- 3
- オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(フォード フィエスタ WRC)+33.0s
- 4
- ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム(トヨタ ヤリス WRC)+54.1s
- 5
- マッズ・オストベルグ/トースタイン・エリクソン(フォード フィエスタ WRC)+2m26.2s
- 6
- ステファン・ルフェーブル/ギャバン・モロー(シトロエン C3 WRC)+2m43.0s
- 7
- エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット(フォード フィエスタ WRC)+4m37.4s
- 8
- テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ(フォード フィエスタ R5)+8m22.7s
- 9
- ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー(シュコダ ファビア R5)+8m54.5s
- 10
- オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/スティグ・ルンネ・スクヤルモエン(シュコダ ファビア R5)+9m04.8s
- R
- エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(トヨタ ヤリス WRC)
- R
- ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ(トヨタ ヤリス WRC)
- 2017 FIA世界ラリー選手権 第11戦終了後のドライバーズランキング
-
- 1
- セバスチャン・オジエ198
- 2
- オット・タナック161
- 3
- ティエリー・ヌービル160
- 4
- ヤリ-マティ・ラトバラ123
- 5
- ダニ・ソルド94
- 6
- エルフィン・エバンス93
- 7
- ユホ・ハンニネン71
- 8
- クレイグ・ブリーン64
- 9
- クリス・ミーク60
- 10
- ヘイデン・パッドン55
- 11
- エサペッカ・ラッピ49
- 2017 FIA世界ラリー選手権 第11戦終了後のマニュファクチャラーズランキング
-
- 1
- Mスポーツワールドラリーチーム358
- 2
- ヒュンダイ・モータースポーツ275
- 3
- TOYOTA GAZOO Racing WRT225
- 4
- シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム198
(現地時間10月8日17時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
- 次戦のWRC
- FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は10月26日から29日にかけて、イギリスのウェールズで開催される第12戦「ラリー・グレートブリテン」。かつて「RACラリー」という名で開催されていた伝統のグラベルラリーに、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC 3台体制で臨む。ラリーはウェールズ北東部ディーサイドのサービスパークを中心に行われ、SSは21本、計304.36km。10月末のウェールズは天気が変わりやすく、雨、霧、そして雹(ひょう)の可能性もある。雨が降るとグラベルはぬかるみ非常に滑りやすくなるため、クルマのコントロール性が重要となるラリーである。
#10号車(ヤリ-マティ・ラトバラ、ミーカ・アンティラ)
#11号車(ユホ・ハンニネン、カイ・リンドストローム)
#12号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)
以上