Apr. 28, 2015

トヨタ自動車、中長期保有を前提とした
「AA型種類株式」の発行に向けた手続きを開始

-発行株式総数の5%が上限、あわせて同数の普通株式の自己株式取得も実施-

 

トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、中長期の保有を前提とした、議決権のある、譲渡制限付種類株式として「AA型*種類株式」を発行する手続きを開始する。トヨタは同種類株式を今後複数回にわたって発行していくために、6月に開催が予定される定時株主総会で、関係する定款の一部変更を提案する。株主の承認を得た場合、第1回目のAA型種類株式を発行する予定。なお、第1回目のAA型種類株式の発行にあたっては、普通株式の希薄化回避のため、トヨタは第1回目のAA型種類株式の発行株式と同数程度の普通株式の「自己株式取得」もあわせて行う予定。

*AA型…1936年(昭和11年)にトヨタ自動車株式会社の前身である株式会社豊田自動織機製作所 自動車部が開発・製作したトヨタ初の生産型乗用車の車名(生産型とはライン生産の意味)

トヨタは、2011年3月に掲げた「トヨタグローバルビジョン」のもと、「もっといいクルマづくり」「いい町・いい社会づくり」に取り組んでいるが、持続的成長に向け、競争力をさらに強化していくためには、着実に足下を固める「年輪的成長」に向けた強化とともに、「新たな価値の創造力」を強化していくことが必要であり、かつ、革新技術を生み出し続けることが重要と考えている。

製品の企画開発から製造・販売に至るまで、自動車事業のビジネスサイクルは中長期にわたっており、また自動車産業における技術革新が加速化する中、将来の自動車産業を支える次世代イノベーションに向けた研究開発やインフラ投資を本格化させることが不可欠であり、トヨタとしても従来以上に、中長期での研究開発投資やインフラ投資が必要となってきていると認識している。こうした背景のもと、トヨタは中長期にわたる自動車のビジネスサイクルに合致する研究開発資金の調達方法として、中長期の保有を前提とする種類株式の発行に向けた手続きを開始することとした。

AA型種類株式の発行により、トヨタは、中長期の視点で投資を行い、株主権を行使する投資家の方々に、そのスタイルにあわせた投資機会を新たに提供できることになる。トヨタにとっては、事業サイクルと株式の保有サイクルを合わせることで、資金面のバランスを整えることができる。また、中長期保有の株主からの意見を経営に取り入れることで新たなガバナンス効果も期待される。

<「AA型種類株式」概要>

種別(特徴)
  • 中長期の保有を前提とした種類株式
  • 非上場かつ全期間譲渡制限付、議決権あり
  • 発行から概ね5年経過後以降、株主は普通株式への転換および発行価格での取得請求が可能、発行体(トヨタ)は全部取得請求が可能
発行日程
  • 第1回: 平成27年6月の定時株主総会での承認後、別途取締役会にて詳細を決定
※第2回以降は未定(原則として1年に一度を越えない頻度を予定)
募集方法
  • 国内一般募集(非上場)
発行株数
  • 第1回: 5,000万株を上限
※総数は1億5,000万株を上限とする(発行済株式総数の5%未満)
発行価格
  • 発行価格等決定日の普通株式株価の120%以上で仮条件を設定し、 ブックビルディング方式と同様の方式により決定
配当
  • 発行日が属する事業年度は0.5%、翌年度以降5年目まで0.5%ずつ 段階的に増加(5年目以降2.5%)

<「自己株式取得」概要>

目的
  • 第1回目のAA型種類株式の発行に伴う普通株式の希薄化回避
取得対象株式
  • 普通株式
取得しうる株式総数
  • 第1回目のAA型種類株式の発行株式と同数程度
取得時期
  • 第1回目のAA型種類株式発行後
その他
  • 取得にあたっては、別途取締役会において取得期間、取得額および取得株数の上限を決定予定

以上


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