鉱山で活躍するハイラックス

北極圏の北に位置するキルナの町には、埋蔵量豊かな鉄鉱山が二つあります。そのうちの一つは、世界最大の地下鉱山です。地下1,365mの場所で採掘し、新しい採掘場を建設している地下1,500mまで自動車で進むことができます。

この地域には、露天掘り鉱山もあります。

ここでは積載量350トンの大型トラックに加え、ハイラックスをはじめとする多くの作業車両が使用されています。

  • 鉱山で活躍するハイラックス
  • 鉱山で活躍するハイラックス

ハイラックスは、地下採掘場と地上の両方で活躍しています。

一帯で使用される1,500台ほどのハイラックスの耐用年数は、5~7年ほど。この耐久性が、ハイラックスの人気の理由です。およそ15度の勾配を上り下りして鉱山に出入りするハイラックスの寿命は、走行距離50,000~60,000kmです。

鉱山で活躍するハイラックス

北極圏の北側という土地柄、冬期は数週間にわたって太陽の昇らない極夜が続き、夏には太陽の沈まない白夜が訪れます。10月から5月の降雪期の平均気温はマイナス19℃。夜間はさらに冷え込みます。

そんな極限の環境では、例えば保守点検のために自動車の底部を洗浄し、溜まった泥土を洗い落とすだけでも、600ユーロかかります。

この地域の鉱業界では、過去10年間にわたってトヨタのピックアップトラックが一番の人気車種です。ヨーロッパの中でも、一つの地域にこれほどハイラックスが集中している場所は他にないでしょう。

写真をご覧ください。
どれも一目で何を表しているかお分かりいただけると思います。中には破損したハイラックスの写真もあります。ハイラックスのような小型車は、巨大な鉱業用トラックからは見えにくいため、時に駐車中のハイラックスを潰してしまうことがあるのです。また、廃車処分になるハイラックスをリサイクル工場へ搬出するまでの間、保管スペースを取らないように鉱業用トラックで潰している様子も写っています。

  • 破損したハイラックス
  • 鉱業用トラックで潰されるハイラックス

面白い写真をご紹介しましょう。これは、安全上の理由から市の中心部をそっくり移動させた時の様子です。古い建築物を3km離れた新しい中心地まで移したほか、家屋5,000軒を取り壊して新築しました。

古い建築物を移動させるハイラックス