2016年12月06日

パワートレーンカンパニーの取り組み

-1. 取り巻く環境-

 

2016年12月6日

パワートレーンカンパニーの取り組み

-1. 取り巻く環境-

トヨタ自動車株式会社 専務役員
パワートレーンカンパニー プレジデント
水島 寿之

トヨタ自動車 パワートレーンカンパニーの水島でございます。
本日は新型パワートレーンの技術説明会にお越しいただきまして誠にありがとうございます。
初めに、私からは今回の新型パワートレーンの発表に至るまで、そして、将来も含めたパワートレーンカンパニーの取り組みにつきましてご説明させていただきます。

1. 取り巻く環境

まず、取り巻く環境についてご説明します。
地球環境を見てみますと、都市部の大気の悪化、温室効果ガスなどに、起因するとされる異常気象現象は、われわれの日常生活の脅威となってきています。

このグラフは、世界中の温室効果ガスの排出量を示しています。
このまま排出量が増加し続けると地球の表面温度は、2100年には、3.7~4.8度上昇し、気候変動による重大な影響が世界中で発生すると報告されています。
皆様もご存じのように、世界各国が協力して、この気温上昇を2℃未満に抑える様に動きだしています。
これを達成するためには、急速にCO2排出量を減少させ、究極的にはゼロ以下にする必要があります。
私たちには、もう一刻の猶予も許されない状況にあると認識をしています。

自動車に関わる規制の動向

こちらの図は、燃費規制、排気規制の現状と今後の予測を表したものです。
燃費規制は年々厳しくなるだけではなく、今まで規制のなかった国々も、規制先進国同等の規制の導入が予測され、省エネ技術のグローバル展開が必須になってきています。
同時に排気ガス規制につきましても、規制強化が予定されており、日本、北米、欧州、中国と、それに追従する国々の規制に対しても、我々トヨタとしまして積極的に対応していきます。