TOYOTA GAZOO Racing

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、10月25日(木)から28日(日)にかけてスペインのサロウで開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・スペインに、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #7号車)、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(#8号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#9号車)の、3台のヤリスWRCで参戦。現在トップに立っているマニュファクチャラー選手権と、タナックが3位につけるドライバー選手権にとって重要な意味を持つ1戦で、最大ポイントの獲得を目指します。

ヤリスWRC #8号車
ヤリスWRC #8号車

ラリー・スペインの中心となるサービスパークは、スペイン北東部カタルニア地方のサロウに置かれます。バルセロナの西南約100kmに位置するサロウは、コスタ・ドラダ(黄金海岸)と呼ばれるエリアの有名なシーサイドリゾートであり、大規模なテーマパークもあるため、1年を通して多くの観光客で賑わいます。

ラリー・スペイン最大の特徴は、グラベル(未舗装路)と、ターマック(舗装路)の両方のサーフェス(路面)を走行する「ミックスサーフェス・ラリー」であること。他にも両路面を走行するラリーはありますが、ラリー・スペインはデイ2までをグラベル仕様のクルマで、デイ3以降をターマック仕様のクルマで走るなど、線引きがされています。そのため、デイ2走行終了後にサービスパークで、クルマをグラベル仕様からターマック仕様へと変更する必要があります。通常よりも長い75分間の作業時間が与えられますが、大掛かりな変更作業となるため時間は十分とはいえず、メカニックやエンジニアの力が試されます。また、選手はドライビングの感覚をグラベルからターマックへと、素早く切り替えなくてはなりません。

競技は10月25日(木)の夜、バルセロナのモンジュイック地区でスタート。デイ1として、市街地の特設ターマックコースで全長3.2kmのSS1が行われます。翌日のデイ2はサロウの西側で3本のステージを各2回走行。ステージはその大部分が中速のグラベルですが、SS4およびその再走ステージであるSS7は途中でターマック区間も走行します。そして、27日(土)からの2日間はターマック路面での戦いとなります。スペインのターマック・ステージは全体的に路面がフラットで、中~高速のリズミカルなコーナーが続きます。デイ3はサロウの北東部を中心に7本のSSが、最終日のデイ4はサロウの西側で4本のSSが行なわれます。なお、デイ4最終のSS18は、トップ5タイムを記録した各選手にボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4日間で18本のSSを走行し、その合計距離は331.58km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1495.73kmに達します。

トミ・マキネン(チーム代表)
スペインは我々にとって、必ずやよいイベントになると信じています。ヤリスWRCは既にターマックで高い戦闘力を発揮していますし、滑りやすいグラベル路面でも競争力が得られるように改善作業を続けてきました。もちろん、改善に終わりはありませんので、事前のテストでは両路面でのさらなる性能向上に努めました。このラリーでは、土曜日以降のターマック・ステージでよい出走順を得るために、金曜日の結果がとても重要になります。これからの2戦はマニュファクチャラーと、ドライバーの両選手権において、非常にエキサイティングな展開となるでしょう。もちろんオットは全力で戦いに臨むと思いますが、それはライバルも同様です。
ヤリ-マティ・ラトバラ、ミーカ・アンティラ
ヤリ-マティ・ラトバラ、ミーカ・アンティラ
ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #7号車)
ラリー・スペインを前にとてもワクワクしていますし、マニュファクチャラーズタイトル獲得のためにベストな結果を残したいという気持ちが高まっています。スペインは本当に面白いラリーですし、特にターマックのステージは運転がとても楽しく感じられます。先週の事前テストでは、幸運にもドライと濡れた路面の両方を経験することができ、どちらのコンディションでもクルマはよいフィーリングでした。今のところ私は満足できる走りができていますので、シーズンの最後までそれを保ち続けたいと思います。
ヤリ-マティ・ラトバラ、ミーカ・アンティラ
ヤリ-マティ・ラトバラ、ミーカ・アンティラ
オット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ
オット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ
オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
今年もスペインで走るのがとても楽しみです。ドライバーズタイトル獲得の可能性はまだ残っていますので、最後まで絶対に諦めません。ある意味状況はとてもシンプルです。これからの残る2戦で両方優勝しなければならず、その上でどうなるのかを待つだけです。最近はグラベルでもターマックでも我々には強さがありますので、パフォーマンスには自信があります。それでも常に改善を試みていますし、事前テストではいくつかの点について改善作業が進み、スペインに向けて可能な限りの準備ができたと思います。
オット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ
オット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ
エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム
エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム
エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)
残り2戦、チームがマニュファクチャラー選手権争いを勝ち抜くために、全力でサポートする覚悟です。ここしばらくチームは良い結果を残していますので、スペインでも好調が続く事を願っています。ふたつの異なる路面を走るこのラリーをとても気に入っています。ドライバーとしては高い適応力が求められますが、我々全員、素早く適応できると思います。スペインの舗装路は特別で、走るのがとても楽しいステージです。残念ながら去年はミスをしてしまいましたが、今回はその経験を良い結果に繋げたいと思います。
エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム
エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム
ラリー・スペインでの過去の成績
ヤリ-マティ・ラトバラ オット・タナック エサペッカ・ラッピ
2017 DNF 3 DNF
2016 14 6
2015 2 41 DNF
2014 2
2013 2
2012 3 DNF
2017年のラリー・スペイン

TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamはヤリスWRC3台で参戦。ユホ・ハンニネンは2本のSSベストタイムを記録するなどターマックにおけるヤリスWRCのパフォーマンスを示し、総合4位でフィニッシュしました。ラトバラは金曜日のグラベルステージでSSベストタイムを刻みましたが、クルマの下まわりをヒットした際、潤滑系にダメージを受けてリタイア。ラッピは、総合6位を走りながらも最終日のアクシデントにより完走はなりませんでした。

ヤリスWRC 2017年ラリー・スペイン
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