「様々なお客様に快適な移動を」との想いで、2017年10月23日にJPN TAXI(ジャパンタクシー)を発売しましたが、車いす乗降用スロープの設置作業が複雑で、車いすのお客様ならびにタクシー事業者の皆様より、実際の使用場面において対応が困難な状況が生じているとのご指摘を受けております。

私どもは、このような状況を真摯に受け止め、先ずは既販車*1での車いすの乗降性を高める改善を2月より進めてまいります。具体的には、組立作業を簡略化した車いす乗降用スロープ*2などの改善部品への交換や、作業が簡単に分かるラベルを各箇所に貼付けるなど、習熟度によって作業時間に大幅な差が出ないような工夫をし、スロープ設置から車いすの固定などにかかる時間を4分程度*3に短縮を図っております。併せて、タクシー事業者様の協力のもと、乗務員の方々への実車研修を、より一層進めてまいります。

既販車向け改善内容

部位 内容 ねらい
スロープNo.1
(歩道など段差がある場合は単独使用)
固定ベルトをつなぐカラビナ(金属リング)を提供 作業の簡素化
スロープNo.2
(歩道など段差がない場合の延長用)
脚を組立式からスライド式に変更 作業の簡素化
車いす固定ベルト
車いす用延長シートベルト
リヤフロアに設置可能で、部品が取り出しやすい収納ポケットを配布 作業の簡素化
ラベル貼付け 作業が簡単に分かるラベルを各箇所に貼付け 作業忘れ対策

さらに、本年3月発売予定の一部改良車両には、車いす乗降用のスロープ*2*4構造の見直しに合わせ車両側にも改良を加え、時間を3分程度*3に短縮を図っております。加えて、スライドドアの開閉時間短縮や料金トレイの位置を下げるなどの使用性の見直しするとともに、衝突回避または被害軽減をサポートするプリクラッシュセーフティに昼間の歩行者検知も対象としました。

今後もお客様の声に耳を傾け、より多くの方に喜んでいただけるタクシーの実現を目指して改善を続けてまいります。

*1 2017年10月~2019年2月生産車両(約11,000台)
*2 耐荷重(200kgまで)などの制限あり
*3 作業の習熟度が高い方の場合
*4 既販車向けの改善部品と、一部改良車両の部品は一部仕様が異なります

一部改良車両の内容

部位 内容 ねらい
スロープNo.1
(歩道など段差がある場合は単独使用)
  • 折り畳み3枚折りから、2つ折りに変更
  • 収納袋を廃止し、リヤシート下フロアに直接設置
  • フロア固定バンドをワンタッチ式ロックに変更
作業の簡素化
  • 長さを延長
単独使用を拡大
スロープNo.2
(歩道など段差がない場合の延長用)
  • 折り畳み構造から樹脂一体ステップに変更
  • スロープNo.1との結合ピンを廃止し、載せるだけの結合方式に変更
作業の簡素化
車いす固定ベルト
車いす用延長シートベルト
リヤフロアに常設し、カーペットのポケットに収納 作業の簡素化
ラベル貼付け 作業が簡単に分かるラベルを各箇所に貼付け 作業忘れ対策

既販車(改善前)

既販車(改善前)

一部改良車(改善後)

一部改良車(改善後)

以上

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  • 既販車(改善前)
    既販車(改善前)
  • 一部改良車(改善後)
    一部改良車(改善後)

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